忙しくて頻繁に美容室に行けないと、リタッチ(根元染め)せずにそのまま全体カラーで済ませてしまいたい…と悩む方も多いでしょう。
「リタッチせずにカラーすると色ムラにならないか?ダメージは大丈夫?」と不安になりますよね。
そこでこの記事では、リタッチせずにカラーする場合の仕上がりへの影響やメリット・デメリットを美容師がやさしく解説します。また、リタッチなしでも綺麗な髪色を保つコツや、髪への負担を抑える方法も紹介します。
最後まで読めば、根元を染めずにカラーするか迷っているあなたのお悩みが解消するはずです。
この記事でわかること
- リタッチカラーとフルカラー(全体カラー)の違い
- リタッチせずに全体カラーをするメリットとデメリット
- 根元をリタッチしない場合に起こりやすい色ムラ・プリン現象
- リタッチなしでも髪色を綺麗に保つためのポイント
リタッチカラーとフルカラーの違い
髪が伸びて根元と毛先で色が違ってきたとき、美容室では「リタッチカラー(根元染め)」か「フルカラー(全体染め)」のどちらかを選ぶのが一般的です。
リタッチカラーとは前回染めてから伸びてきた地毛の根元だけを染め直す方法で、いわゆる“プリン”状態になった部分を既染部になじませて自然な仕上がりにする施術です。
一方、フルカラーは根元から毛先まで髪全体を染め直す方法で、色落ちした毛先まで均一な色味に染められるのが特徴です。
根元だけ染めるリタッチ vs 全体を染めるフルカラー
リタッチカラーは染める範囲が根元だけなので、髪への負担が少なく時間や費用も抑えられるメリットがあります。今の髪色を変えたくない場合や、毛先まで毎回染めると髪の傷みが心配な場合に適しています。
一方でフルカラーは髪全体を一気に染め直すため、根元から毛先までツヤのある美しい色に整えられます。「前回より少し色味を変えたい」「髪の雰囲気を一気に変えたい」場合などにはフルカラーが有効ですが、その分髪全体に薬剤を使うためダメージやコストは大きくなります。
美容師からのアドバイス
色味を大きく変えたいときはフルカラー、今のカラーを維持したいときは基本リタッチがおすすめです。普段はリタッチ中心にしつつ、必要なタイミングでフルカラーを組み合わせれば、髪へのダメージを抑えながら綺麗な色を楽しめますよ。
ここがポイント!
- リタッチカラー=前回染めた髪の根元部分だけを染める方法
- フルカラー=根元から毛先まで髪全体を染め直す方法
- リタッチは髪への負担が少なく、色持ちを整えるのに最適
- フルカラーは色落ちした毛先まで均一に染め直せるが、ダメージや費用がかかる
美容師に無料相談できるQ&Aサイト

Answer Bは、美容師があなたのお悩みに無料で答えてくれるQ&Aサイトです。
「カラー後のケアが不安」「切れ毛に悩んでいる」などなど…どんな悩みでも相談OK。
ログインや会員登録は不要。完全無料なので髪のお悩みがある方は気軽に相談してみると良いでしょう。
リタッチせずにカラーするメリット・デメリット

リタッチ工程を省略して毎回全体をカラーリングすると、どんな利点があるのか気になりますよね。
リタッチを省略するメリット
まずメリットとしては、根元のブリーチや細かな色合わせをしない分、施術がシンプルで時間や費用を抑えられる点が挙げられます。特にハイトーンカラーの場合、毎回リタッチブリーチをしないことで頭皮や髪へのダメージを軽減できるでしょう。
リタッチを省略するデメリット
しかし一方で、リタッチをしないデメリットもしっかり把握しておきましょう。
根元を放置して全体カラーを重ねると、新しく生えた黒髪部分と既に染まっている部分で色の差が残り、「プリン」が余計に目立ってしまう可能性があります。特に明るい髪では、カラー剤だけで黒髪を明るくしようとしても根元が他の部分と同じ明るさにはならず、オレンジや赤みが強く出てしまうこともあります。
また、毎回全体を染め直すことで毛先にはカラーの重ね塗りとなり、徐々に色素が沈着して想定より暗く発色したり、髪が傷んでパサつく原因にもなります。
長期間リタッチせずに放置した後で明るく染め直そうとすると、根元とそれ以外の部分で色ムラが生じて綺麗に仕上がらないリスクも高まるでしょう。
美容師からのアドバイス
リタッチを省いてカラーを続けると、どうしても根元のプリンや色ムラが出やすくなります。特に明るい髪色をキープしたい場合は、多少間隔をあけても定期的なリタッチで根元を整えることが大切です。髪の負担も考慮しつつ、自分に合ったペースでカラーリングを続けましょうね。
ここがポイント!
- リタッチなしの全体カラーは施術がシンプルで時間・費用を節約できる
- 毎回ブリーチしないので頭皮や髪への負担を軽減できる
- ただし根元が完全には染まらず、プリン状態が残りやすい
- 毛先へのカラー重ね塗りで髪が傷み、色が沈着して暗くなりがち
リタッチせずにカラーしたらどうなる?仕上がりへの影響

リタッチをしないままカラーを重ねると、染め上がりの見た目にどんな違いが出るのでしょうか。髪色が明るいケース(ブリーチあり)と暗めのケース(ブリーチなし)それぞれで起こりやすい現象を見てみましょう。
ブリーチありの髪をリタッチせずに染めると
元々ブリーチして明るくなっている髪では、リタッチせずにカラー剤だけで色を入れても、新生部の黒髪が明るくならないため仕上がりにコントラストが残りがちです。
たとえば根元に黒髪が伸びた金髪にアッシュ系カラーを重ねても、根元はオレンジっぽい茶色止まりで毛先のような透明感は出にくく。また、染めた直後は多少なじんで見えても、色落ちするとブリーチ部分が再び金髪に戻り、根元との明度差がくっきり現れてプリンが目立ちます。
ブリーチなしの髪をリタッチせずに染めると
一方、ブリーチをしていない地毛に近い髪色の場合、リタッチをせず毎回全体カラーを繰り返すとムラが蓄積しやすくなります。
明るめのカラーを維持しようとしても、既に染まっている中間〜毛先部分はそれ以上明るくならないため、根元だけ必要以上に明るく発色して「根元だけ浮いて見える」状態になることがあります。
逆に暗めの色を重ね続ければ、毛先ほど何度も染料が入る分どんどんトーンダウンしてしまい、時間が経つほど根元との色の差が広がってしまうでしょう。
美容師からのアドバイス
明るい髪でリタッチを飛ばす場合は、根元をあえて暗めに残すグラデーションカラーなどプリンが目立ちにくいデザインを取り入れるのも一つの手です。また、セルフで無理に根元を明るくしようとすると色ムラの原因になるため注意しましょう。気になる場合はプロに相談してカラーの配合や施術を調整してもらってくださいね。
ここがポイント!
- ブリーチありの髪はリタッチしないと根元に色の差が残り、色落ちでプリンが悪化しやすい
- 黒髪はカラー剤だけでは希望の明るさに上がりにくく、オレンジなど赤みが出やすい
- ブリーチなしでも毎回全体カラーをすると、根元と毛先で徐々にトーンの差が生じる
- 毛先は染め重ねで暗く沈み、根元だけが明るく浮いて見える状態になりがち
リタッチの頻度を減らせる工夫とヘアケア方法

どうしても頻繁にリタッチできない場合でも、工夫次第でカラーを綺麗に保つことができます。
ここでは、プリン状態を目立ちにくくするカラーデザインの工夫と、色持ちを良くするヘアケア方法について紹介します。
カラーのデザインでプリンを目立たせない
根元のリタッチを頻繁にしなくても違和感が出にくいカラーに挑戦するのも一つの方法です。
たとえば、根元から毛先にかけて徐々に明るくするグラデーションカラーや、暗めの根元とハイライトを組み合わせたバレイヤージュなどは、伸びてきた地毛が馴染みやすくリタッチ不要で楽しめます。
また、今の明るさを維持するのが難しい場合はいっそ全体を少し暗めのトーンにして、地毛とのコントラストを小さくするのも有効です。
担当の美容師さんに相談すれば、髪への負担を抑えつつリタッチ頻度を減らせるカラーリングを提案してもらいましょう。
色持ちを良くしてリタッチ間隔を延ばす
カラーの退色を防ぐケアも、リタッチ頻度を減らすのに大きな効果があります。
染めた髪用のカラーシャンプー・カラートリートメントを使って色素を補給しながら洗えば、毛先の色落ちが緩やかになりプリン状態のコントラストも和らぎます。
特にブリーチヘアには紫シャンプーなどで黄ばみを抑えるケアが有効です。また、シャンプーはぬるま湯と低刺激の洗浄剤で優しく洗い、熱すぎるお湯やゴシゴシ洗いは色落ちを早めるので避けましょう。
また、根元が気になるときは市販のカラースプレーやマスカラで一時的にカバーする方法も便利です。
美容師からのアドバイス
忙しくて頻繁に染め直せない場合でも、カラーのデザインやお手入れ次第で綺麗な髪色を長持ちさせることができます。ライフスタイルに合わせて無理のない範囲でヘアカラーを楽しんでくださいね。
ここがポイント!
- グラデーションカラーやハイライトを活用するとリタッチ頻度を減らせる
- 髪全体を少し暗めにしておくと根元が伸びても馴染みやすい
- カラーシャンプーやぬるま湯洗髪などで色持ちを良くできる
- プリンが気になるときは根元用カラースプレーで一時的に隠すことも可能
よくある質問(FAQ)
Q1. 根元がどれくらい伸びたらリタッチした方が良いですか?
髪の伸びには個人差がありますが、一般的には根元が2〜3cm(約2ヶ月分)伸びてきたらリタッチのタイミングです。明るめのカラーの場合は1.5ヶ月ほどでプリンが目立ち始めるので早めがおすすめです。
逆に暗めで地毛に近いカラーなら多少伸びても目立ちにくいですが、色落ちも考慮しながら定期的なお手入れをすると綺麗な状態を保てます。
Q2. ヘアカラー当日の夜にシャンプーしても大丈夫でしょうか?
カラー当日はできればシャンプーを控えた方が色持ちのためには安心です。染めた直後の髪はキューティクルが開いて不安定な状態なので、その日の夜はお湯ですすぐ程度に留め、翌日以降に洗髪するのが理想です。
どうしても洗いたい場合は、ぬるま湯で優しくすすぎ、カラー専用のシャンプーやトリートメントで色落ちを最小限に抑えましょう。
Q3. 色落ちを防ぐシャンプーにはどんなものを使えばいいですか?
ヘアカラーの色落ちを抑えるには、洗浄力がマイルドなアミノ酸系などのシャンプーがおすすめです。カラーキープ用のシャンプーは髪にやさしく退色を緩やかにしてくれます。
また、ハイトーンカラーなら紫シャンプーなどのカラーシャンプーで抜けやすい色素を補うと色持ちが良くなりますよ。
まとめ
リタッチせずに全体カラーをする方法には、時間やコストを抑えられるなどのメリットがある一方で、根元と毛先の色ズレやプリン髪が目立つといったデメリットも生じます。
理想は、髪への負担を抑えつつ定期的にリタッチしてあげることですが、難しい場合でもカラーのデザインや日々のケアを工夫すれば綺麗な髪色を長持ちさせることが可能です。
リタッチカラーとフルカラーの違いを理解し、ご自身のライフスタイルに合わせて上手に取り入れながら、ぜひ理想のヘアカラーを楽しんでくださいね。迷ったときは美容師に相談すれば、髪質や希望に合った方法を一緒に考えてもらえるはずです!


コメント