ワックスでセットしても、時間が経つとすぐヘアスタイルが崩れてしまう……そんな悩みを抱えていませんか?
市販のヘアワックスを見ると、「セット力10番」などの数字表示を目にしますが、「10番」とは一体どれくらい強力なのか、気になりますよね。
この記事では、ワックスのセット力を示す数字の意味や、特に「セット力10」のワックスについて、美容師の観点から詳しく解説します。
セット力10のワックスがどんな髪質・髪型に向いているのか、上手な使い方のコツや注意点を知りたい方はぜひ最後まで読んでみてください!自分に合ったスタイリング剤選びの参考になるはずです。
この記事でわかること
- ワックスのセット力を示す「10番」とは何か
- セット力10のワックスが活躍する髪型や髪質
- 強力なヘアワックスを効果的に使うコツ
- セット力の異なるワックスの選び方のポイント
- ハードワックス使用時の注意点とケア方法
ワックスのセット力とは?「10番」の意味
ヘアワックスの「セット力」とは、髪型をどれだけしっかりキープできるかを示す指標です。
多くの製品ではセット力を数値(1〜10)や名称(ソフト・ハード・スーパーハード等)で表記しており、数字が大きいほどセット力が強いのが一般的。
5前後が標準的なホールド力で、1〜3番はツヤ出し程度の弱いセット力です。一方、10番はその中でも最も強力で、非常に高い整髪力を持つことを意味します。
セット力10は“スーパーハード”級の強さ
セット力10のワックスは、メーカーによって「スーパーハード」や「フリーズ」と称される最強クラスのホールド力です。ヘアスタイルをがっちり固定し、立ち上げた短髪なども長時間崩れにくくキープできます。
ただその分、髪の動きや柔らかさは失われやすく、乾いて固まった後の再セットは難しくなります。「絶対に崩したくない」という場面で頼りになりますが、必要以上に強いワックスを使うと髪型が不自然に見えたり扱いにくくなったりすることもあります。
美容師からのアドバイス
ワックスのセット力は強ければ良いというものではありません。髪質やなりたいヘアスタイルによって適切な硬さを選ぶことが大切です。まずは今お使いのワックスのセット力を基準に、必要に応じてワンランク上げ下げしてみると、自分に合った強さが見つかりやすいですよ。
ここがポイント!
- ワックスのセット力は数値や名称で表示され、数が大きいほどホールド力が強い
- 「10番」は一般的に最も強力なセット力を示し、がっちり髪型を固定できる
- 標準的なセット力は5前後で、1〜3番はツヤ出し程度の弱いホールド力
- セット力が強いほど髪の動きは減るが、その分スタイルの持続時間が長くなる
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ワックスの10番が活きる髪型・髪質

強力なホールド力を持つセット力10のワックスは、特に短い髪や毛量の多い髪でその効果を発揮します。
髪が太くて硬い(剛毛)場合や直毛でスタイルが崩れやすい場合でも、セット力の高いワックスならしっかり形をキープ可能です。
立ち上げたショートヘアやツンツンと尖らせたスパイキーな髪型など、形状記憶させるようなセットに最適です。
軟毛でもボリュームアップに効果的
髪が細く柔らかい(軟毛)方が「ボリュームを出したいけれどワックスをつけるとすぐペタンと潰れてしまう」という場合にも、セット力10のような高ホールドのワックスは強い味方になります。
ただし、軟毛で動きを残したいスタイルの場合は、10番だと固めすぎてしまうこともあります。そんな時はあえて少しセット力を落としたワックス(例えば8番程度)を選ぶと、適度に動きも出せて扱いやすいでしょう。
なお、朝セットした髪型を一日中崩したくない場面でも最高ランクのホールド力が役立ちますが、ロングヘアやパーマスタイルなど髪に動きを出すスタイルでは、ここまで強力なワックスは必要ないことも多いです。
美容師からのアドバイス
強力なワックスは剛毛や短髪スタイルの強い味方ですが、髪質によって適切な硬さは異なります。軟毛の方には無理に最高ランクを使わず、一段階弱めのワックスで動きを残してあげるなど、髪質に合わせた使い分けが大切ですよ。
ここがポイント!
- セット力10のワックスは短髪や束感を出すスタイルで威力を発揮する
- 毛が太い・多い人や直毛でも、強力なワックスなら形を長時間キープしやすい
- 髪が柔らかい人がボリュームを出したい時にも有効だが、動きを出すなら少し弱めのセット力が無難
- ロングヘアや自然な動きを重視するスタイルでは、最高強度のワックスは必要ない場合も多い
ワックスの10番を上手に使うコツ
ホールド力が非常に強いワックスほど、使い方に少しコツがあります。基本を押さえれば難しくないので、ポイントを順に解説します。
少量を素早くなじませるのがポイント
まず髪はしっかり乾かしておきます。ワックスは髪に水気が残っているとうまく馴染まず、セット力10の製品でも本来のホールド力を発揮できません。
次に、使用するワックスの量はごく少量から始めるのが鉄則です。セット力10のワックスは少量でも強力に固まるため、初めから多くつけすぎると髪がベタついたり白い固まりが残ったりしがち。
指先に第一関節が隠れる程度の少量を取り、両手のひらでよく擦り合わせてから髪全体に馴染ませます。手のひら全体に薄く伸ばしておくことで、髪につけたときに偏りなく広げることができます。
髪になじませる際はスピーディーに行いましょう。セット力の強いワックスは乾くのも早いため、ゆっくりしていると形を作る前に固まってしまいます。
全体に手早く揉み込むようにつけ、立ち上げたい部分は根元から引き上げるようにセットします。一通り形を作ったら、必要に応じて少量ずつワックスを追加して細部を整えましょう。
一度固まってから動かすと崩れやすいので、理想のシルエットは一気に作り上げましょう。
美容師からのアドバイス
ハードワックスを使う際は「つけすぎない・ゆっくりやりすぎない」が鉄則です。初めは控えめな量から素早く全体に伸ばし、一度で形を決めるようにすると、サロン帰りのような仕上がりに近づきますよ。
ここがポイント!
- 強力ワックスを使う前に、髪は完全に乾いた状態にしておく
- ワックスは初め少量を手に取り、両手でよく伸ばしてから髪につける
- 一度にたくさん使わず、足りない場合は少しずつ追加する
- セット力の高いワックスは乾きが早いので、手早く理想のスタイルを作り上げる
強力ワックス使用時の注意点とお手入れ

セット力の高いワックスを使った日は、スタイリング後のケアにも気を配りましょう。特に次の点に注意してください。
注意点① しっかりと洗い落とす
セット力10のようなハードワックスは油分が多く、水や軽いシャンプーでは落ちにくいことがあります。使用後はまずお湯で丁寧に予洗いし、ワックスを浮かせてからシャンプーを行いましょう。落ちにくい場合は洗浄力の高いクレンジングシャンプーや二度洗いを取り入れるのがおすすめです。
注意点② 寝る前に必ずオフする
ワックスをつけたまま寝てしまうと、頭皮に成分が残り毛穴詰まりやベタつき、かゆみの原因になることも。整髪料は必ずその日のうちにしっかり落とし、頭皮を清潔に保つようにしましょう。
注意点③ 頭皮ケアも並行して行う
強力ワックスを日常的に使う方は、地肌への負担にも配慮が必要です。週1回のディープクレンジングや、頭皮用の美容液・トニックなどを併用することで、健やかな頭皮環境を保ちやすくなります。
注意点④ つけすぎに注意する
セット力が強いワックスは少量でも十分効果を発揮します。つけすぎると髪がベタついたり、不自然に見えたりする原因に。最初は少量から試し、必要に応じて追加する使い方を心がけましょう。
美容師からのアドバイス
強いワックスを日常的に使う方は、シャンプーのすすぎ残しにも注意です。ワックス自体は髪を傷めませんが、地肌に残ると毛穴づまりやフケ・かゆみの原因になることも。寝る前にはスタイリング剤をしっかり落として、頭皮を休ませてくださいね。
ここがポイント!
- セット力の強いワックスはお湯でしっかり予洗いしてからシャンプーで洗い流す
- 通常のシャンプーで落ちにくい時は洗浄力の高いシャンプーや二度洗いで対応する
- ワックスをつけたまま寝ると頭皮トラブルの原因になるため、必ずその日のうちに洗い落とす
- 頭皮のベタつきやかゆみを防ぐため、定期的にクレンジングを行い清潔な地肌を保つ
よくある質問
Q1. セット力10のワックスとヘアスプレー、ホールド力が強いのはどっち?
ワックスとヘアスプレーは役割が異なります。セット力10のワックスだけでもかなり強力に髪型をキープできますが、ヘアスプレーは仕上げに吹きかけてスタイルを固定するもので、外出中の風や湿気への耐性を高める効果があります。
ホールド力自体はヘアスプレーのほうが上ですが、ワックスとは使い方が違うため単純な比較はできません。しっかり立ち上げた髪型を一日中崩したくない場合は、セット力10のワックスで形を作った後にハードスプレーで固めると万全です。
Q2. 強力ワックスを毎日使っても髪や頭皮に悪影響はありませんか?
ワックス自体が髪を直接傷めることはあまりありませんが、毎日使う場合は頭皮や髪への負担に注意が必要です。ワックスが地肌に残ったままだと毛穴づまりやフケ・かゆみの原因になる可能性があります。
また、強力なセット力で髪を引っ張るようなスタイリングを続けていると、髪への負荷につながることも考えられます。
基本的には毎晩シャンプーで整髪料をしっかり落とし、必要に応じて頭皮ケアやトリートメントを取り入れれば、強力ワックスを毎日使っても大きな問題はないでしょう。
Q3. ロングヘアでもセット力10のワックスは使えますか?
ロングヘアに使用すること自体は可能ですが、あまりおすすめはできません。セット力10のワックスは非常に強力なため、ロングヘア全体につけると髪が束状に固まり、不自然な仕上がりになりやすいです。
ロングの方がワックスを使う場合は、毛先の動きを出す程度にソフト〜ミディアムクラスの製品を使うか、まとめ髪の際に浮いてくる毛を抑える目的で一部分に少量だけ使う程度に留めると良いでしょう。
髪全体のキープには、ハードスプレーなど他のスタイリング剤を併用する方法もおすすめです。
まとめ
ワックスのセット力「10番」は、最も強力なホールド力でヘアスタイルを長時間キープできる頼もしい存在です。ただし、その威力ゆえに扱い方や髪質との相性には注意が必要です。
この記事で解説したように、セット力10のワックスは短髪や剛毛のスタイルで真価を発揮し、軟毛でも上手に使えばボリュームアップに役立ちます。一方で、必要以上に強いワックスを使うと髪が動かず不自然になることもあるため、自分のなりたい髪型に合った強さを選びましょう。
また、強力なワックスを使う際は「少量を素早くなじませる」テクニックや、使用後にしっかり洗い落とすケアも欠かせません。ポイントを押さえて活用すれば、セット力10のワックスで理想のヘアスタイルを一日中快適に楽しむことができます。


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