毎日のヘアセットにワックスは欠かせないですよね。しかし、「ワックスを使い始めてから額にニキビが増えた気がする」「整髪料で肌が荒れて困る」というお悩みはありませんか?
実はヘアワックスに含まれる油分や成分が、毛穴を詰まらせたり肌を刺激したりして、思わぬ肌トラブルを招くことがあります。
この記事では、美容師の視点からワックスによる肌荒れの原因と対策をやさしく解説します。正しい知識を身につけて、ワックスでのおしゃれを楽しみながら健やかな肌を保ちましょう。
この記事でわかること
- ヘアワックスで肌荒れ・ニキビが起こる理由
- 肌荒れを防ぐワックスの使い方・お手入れ方法
- 肌荒れしにくいワックスの選び方のポイント
- 美容師がすすめる日常のケア習慣と注意点
ワックスで肌荒れするのはなぜ?
まず、ヘアワックスと肌荒れの関係を見ていきましょう。ワックスで肌荒れする原因には、主に次の3つがあります。
原因① 毛穴づまりによるニキビ
ワックスの主成分である油分は皮脂と混ざって角栓を作りやすく、毛穴づまりからニキビにつながります。前髪が肌に触れるスタイルや、無意識に顔を触るクセがある方は、ワックスが肌につかない工夫を心がけましょう。
原因② 合成成分による刺激
ワックスに含まれる合成界面活性剤や防腐剤などの化学成分が、肌のバリア機能を低下させることがあります。敏感肌の方は特に注意が必要です。
原因③ 手や髪を通じて顔に触れる
スタイリング後に手を洗わずに顔に触れると、手についたワックスが肌に付着してトラブルを起こすことも。整髪後は必ず手を洗うことが大切です。
美容師からのアドバイス
ワックスが原因のニキビは意外と多いものです。心当たりがある方は、まず原因を知り、日々のスタイリングを見直してみましょう。
ここがポイント!
- ワックスには整髪効果のため油分が多く含まれている
- 額や生え際に付くと毛穴を塞ぎ、ニキビ・吹き出物の原因になる
- 合成界面活性剤など配合成分が肌への刺激となる場合もある
- 特に敏感肌・ニキビ肌の人はワックスの付け方に要注意
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ワックスによる肌荒れを防ぐ使い方とケア

ヘアワックスによる肌トラブルを防ぐには、使い方とアフターケアの両面で工夫が必要です。具体的なポイントについて、詳しく見ていきましょう。
① 中間〜毛先につける
まず、スタイリング時は、ワックスを髪の毛先中心につけて地肌や顔の皮膚に付着しないようにします。手のひらによく伸ばしてから、根元ではなく中間〜毛先にかけて揉み込むと、頭皮や額に付きにくくなります。
前髪がある方は、髪の表面や毛先だけ軽く馴染ませ、額に直接ベタッと付かないよう意識しましょう。
② 整髪後は手を洗う
また、整髪後は必ず手を洗うことも大切です。ワックスが付いた手でうっかり顔を触ってしまうと、そのまま油分が肌に移ってしまうためです。
③ 使用量は控えめにする
さらに、ワックスのつけすぎにも注意してください。スタイリング剤の量が多すぎると髪にも肌にも負担となるので、必要最低限の量でナチュラルに仕上げるのがポイントです。
④ その日のうちに落とす
帰宅後や就寝前には、ワックスを髪と肌からしっかり洗い流しましょう。シャンプーで髪・頭皮をしっかり洗うのはもちろん、額や生え際にワックスが触れた場合はクレンジング剤+洗顔フォームのダブル洗顔で顔周りも清潔に保つようにします。
男性でも、ワックスを使った日はクレンジングオイル等で皮脂汚れを優しく落としてから洗顔する方法がおすすめです。
美容師からのアドバイス
毎日ワックスを使う方は週に一度ほどディープクレンジングや炭酸シャンプーで頭皮をリセットしてあげると、毛穴づまりの予防につながります。普段から髪と肌を清潔にしておくことで、ワックスによる肌荒れのリスクを大幅に減らすことができます。
ここがポイント!
- ワックスは髪の中間〜毛先につけ、地肌や顔には付けない
- スタイリング後は手を洗い、ワックスが付いた手で顔を触らない
- ワックスの量はつけすぎない(必要最小限でOK)
- 帰宅後や就寝前には整髪料を髪・肌からしっかり洗い落とす
肌荒れしにくいワックスの選び方

どうしてもワックスで肌が荒れやすいという方は、製品選びにも目を向けてみましょう。市販のヘアワックスの多くには様々な化学成分が含まれていますが、中には肌への刺激が少ないタイプも存在します。
ここでは、肌荒れしにくいワックスを選ぶポイントをまとめてみました。
① 成分表示をチェックする
まずは、成分表示を確認して刺激の強い成分がなるべく入っていないものを選ぶことが大事です。
たとえば、成分表に「○○PEG-◯◯」「〜グリセリル」といった表記がある合成界面活性剤や、パラベン(防腐剤)、人工香料・着色料などは肌トラブルの原因になりやすいため要注意です。
② 無添加表示に過信しない
一方、「無添加」「オーガニック」などの表示があると肌によさそうに感じますが、その言葉だけで安心はできません。無添加といっても何が無添加かは製品によって様々ですし、天然由来であっても油分が多ければニキビにつながる可能性があります。
広告のイメージに惑わされず、気になるワックスの成分はしっかりチェックするようにしましょう。
③ 水溶性や軽めの仕上がりを選ぶ
洗い落としやすさも重要なポイントです。強力なセット力のワックスほど油分が多くベタつきが残りやすいため、ニキビ体質の方には不向きです。
できれば一度のシャンプーで落とせる水溶性タイプのワックスや、軽い仕上がりのスタイリングクリームなどを選ぶと安心です。「ニキビができにくい整髪料が欲しい」という声に応えて、低刺激処方のメンズ用ワックスやスタイリング剤も市販されています。
④ 別の整髪料に切り替えるのも手
どうしても市販品で合うものが見つからない場合は、思い切ってワックス以外の製品を使う手もあります。
たとえば、ヘアジェルやムースは油分が少なく毛穴を塞ぎにくいため、ワックスで肌荒れしやすい方には代替案として検討できます。
また、意外かもしれませんがワセリン(皮膚保護剤)を少量整髪料代わりに使う方法もあります。ワセリンは添加物を含まないため肌への刺激が非常に少なく、髪の保湿にもなる一方で、セット力はやや弱いので部分使いやナチュラルスタイル向きです。
美容師からのアドバイス
肌荒れを防ぐには、自分の肌質と相性の良い整髪料を見つけることが大切です。どれを選べば良いか迷ったら、まずは水溶性や低刺激と明記された商品から試してみましょう。最初は試行錯誤かもしれませんが、使う製品を変えるだけで肌の調子が改善するケースも多いですよ。
ここがポイント!
- ヘアワックスを購入するときは必ず成分表示を確認する
- 合成界面活性剤やパラベンなど刺激になりやすい成分はできるだけ避ける
- 「無添加」「オーガニック」表記だけで安心せず内容成分をチェックする
- 一度のシャンプーで落とせる水溶性ワックスやヘアクリームがおすすめ
よくある質問
Q1. ワックスでニキビができるって本当ですか?
はい、本当です。ワックスには油分が多く含まれ、肌に付着すると毛穴を詰まらせてニキビの原因になることがあります。ただし個人差もあり、正しく使ってケアすればリスクを減らすことができます。
Q2. 肌荒れしにくい整髪料はありますか?
肌質によりますが、一般的に水溶性で洗い落としやすいワックスや低刺激処方のヘアクリームなどは肌荒れしにくい傾向があります。
ワックスでトラブルが出る場合は、ヘアジェルやムースなど油分の少ない整髪料に替えてみるのも一つの方法です。いずれの場合も、実際に使ってみて肌の調子を確認し、自分に合ったものを見つけることが大切です。
Q3. ワックスで肌荒れしてしまったらどうすればいいですか?
まずはワックスの使用をいったん中止し、肌に付いた整髪料を優しく洗い流して清潔に保ちましょう。洗顔後は刺激の少ない化粧水やクリームで保湿ケアをします。
ニキビや赤みがひどい場合は無理に触らず、皮膚科に相談することをおすすめします。肌が落ち着いたら、原因となったワックスの成分や使い方を見直し、再発を防ぎましょう。
まとめ
ワックスによる肌荒れは、油分や添加物による毛穴詰まり・刺激が原因です。しかし正しい使い方や製品選び、日々のケアでトラブルは防げます。
ワックスが肌に直接触れないよう使い方を見直すこと、そして適切な整髪料を選び、使用後は必ず洗い流すことを習慣にしましょう。
ヘアスタイルと肌の健康、どちらも大切にしながら、おしゃれをもっと楽しんでくださいね。


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