パーマをかけてもらっている最中にパーマ液が耳に入った経験はありませんか?
耳に液が流れ込むと「大丈夫かな?中耳炎にならない?」と不安になりますよね。実はパーマ液は刺激が強く、耳の中に入るとトラブルを招く可能性があります。
そこで本記事では、美容師の視点からパーマ液が耳に入った場合に起こり得る影響や正しい対処法、予防策をわかりやすくお伝えします。事前に知っておくことで、万が一の際も落ち着いて対応できますよ。
この記事でわかること
- パーマ液が耳に入ったときに起こり得るトラブルと危険性
- パーマ液が耳に入った場合に現れる症状と原因
- パーマ液が耳に入ってしまったときの正しい対処法
- パーマ施術中に耳を薬剤から守るための予防策
- 耳に違和感が残る場合の耳鼻科受診の目安
パーマ液が耳に入ったらどうなる?考えられる影響と症状

パーマ液は髪をカールさせる強力な化学薬品です。1液・2液ともにアルカリ性や酸性の成分を含み、皮膚につくとヒリヒリと刺激を感じることがあります。
耳の中(外耳道)の皮膚はデリケートなので、パーマ液が耳に入った場合には外耳道の皮膚が炎症を起こす可能性があります。実際、ヘアカラー剤やパーマ液などの刺激によって外耳炎(外耳道の炎症)を起こすこともあり、耳の痛みやジュクジュクした耳だれ(分泌液)などの症状が出ることがあります。
特にパーマ液が耳の中に残ったり、敏感な肌質の方は注意が必要です。一時的に聞こえが悪くなるケースもありますが、適切に対処すれば聴力に後遺症が残るようなことはありません。
外耳炎のリスクと中耳炎との違い
パーマ液が耳に入って炎症が起こるのは、多くの場合外耳の部分です。耳には外耳・中耳・内耳という部位がありますが、通常パーマ液が鼓膜まで達することはなく、中耳炎になる心配はあまりありません。
外耳炎になると、耳の入り口から鼓膜までの外耳道の皮膚が赤く腫れたり、痛んだり、液体がにじむことがあります。耳が詰まった感じがして、一時的に聞こえづらくなるケースもあります。しかし鼓膜(中耳)まで影響が及ぶことは稀で、多くは外耳のトラブルに留まります。
美容師からのアドバイス
パーマ液がお肌に触れるとピリピリするように、耳の中も非常に敏感です。耳に入ると危険ですので、施術中に液が垂れてきたら遠慮なく美容師に伝えましょう。我慢して放置すると後から痛みや炎症で大変なことになるケースもあります。
ここがポイント!
- パーマ液は刺激が強いため、耳に入ると外耳道の炎症(外耳炎)を起こすことがある
- 外耳炎になると耳の痛み・かゆみ、耳だれ、聴こえにくさなどの症状が現れる
- パーマ液が鼓膜より奥まで達することは通常なく、中耳炎になるリスクは低い
- 少量でも耳に入った場合は注意が必要で、人によっては強い刺激症状が出ることも
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パーマ液が耳に入ったときの対処法
もしパーマ施術中に耳へ薬剤が入ってしまったら、すぐに美容師に「耳に液が入った」と伝えましょう。美容師はすぐにタオルで耳周りを拭き取り、必要であれば洗浄してくれます。
ご自身でも施術後に違和感が残る場合は、ぬるま湯で耳の入り口を優しく洗い流す程度にとどめ、奥まで綿棒を入れてゴシゴシ拭うのは避けてください。耳の中を傷つけるとかえって炎症が悪化する恐れがあります。
また、パーマ液が耳に入った部分の皮膚がヒリヒリしている場合は、触らずに自然に乾かすようにしましょう。市販の点耳薬や軟膏を自己判断で使うのも避けてください。
症状が続くときは早めに耳鼻科へ
耳に痛みがあったり、耳だれが出てくるなど明らかな異常が現れたときは、我慢せず早めに耳鼻科を受診しましょう。病院では耳の中をきれいに洗浄し、炎症を抑える点耳薬(塗り薬)を処方してくれます。外耳炎になっていた場合、適切な治療で数日〜1週間程度で症状が改善することが多いです。
「少し聞こえにくいけど痛みはない」程度であれば、数日様子を見ても構いません。ただし症状が悪化したり長引いたりする場合は放置せず専門医に診せることが大切です。
美容師からのアドバイス
万が一パーマ液が耳に入ってしまっても、焦らずに対処することが大切です。サロンでは私たち美容師がすぐ対応しますので、恥ずかしがらず教えてくださいね。帰宅後に違和感が出てきた場合も、自己判断で耳かきをせず専門医を頼る方が安心です。
ここがポイント!
- 施術中に耳へ液が入ったらすぐ美容師に伝え、拭き取りや洗浄をしてもらう
- 自宅でも耳の入口付近を優しく洗う程度にし、綿棒で奥をいじらないこと
- ヒリヒリするなど刺激を感じる部分は触らず清潔に保ち、自然乾燥させる
- 痛み・腫れ・耳だれなど異常が出た場合は早めに耳鼻科で診てもらうのが安全
パーマ施術中に液を耳に入れないための対策

パーマ液が耳に入るのを防ぐには、美容師側の注意深い施術とお客様自身の声かけが重要です。通常、パーマやカラーの際には耳全体を覆うイヤーキャップ(耳カバー)を装着し、さらに耳の穴にコットン(脱脂綿)を詰めて薬剤の流入を防ぎます。
なお、まれに耳カバーがお肌に合わない場合もありますが、その際もコットンやタオルで耳元をしっかり保護して施術します。また、液を塗布する際にはタオルで耳周りを押さえ、何度も位置を確認しながら慎重に作業します。
経験豊富な美容師であれば、耳に薬剤が垂れていないか常に気を配っているものです。もし過去に耳へ液が入った経験がある場合は、施術前に「耳に薬剤が入らないように気をつけてください」と一言伝えておくと良いでしょう。
信頼できる美容師に任せよう
耳への液漏れは本来めったに起こらないトラブルですが、耳周りの保護対策は基本的かつ重要です。
イヤーキャップやタオルワークを徹底していれば、通常は耳に入る心配なくパーマを楽しめます。万一施術中に少しでも液が垂れてきたら、その美容師はすぐ気付き対処するはずです。
逆に「前にも耳に入ったことがある」「頼んでも耳を保護してくれない」といったサロンでの不安がある場合、他の信頼できる美容師に相談するのも一つの方法です。
安心してパーマをかけるためにも、安全管理をしっかりしてくれる美容室を選びましょう。
美容師からのアドバイス
施術前に耳への保護をしっかり行うのは、美容師にとって基本中の基本です。お客様も不安な点があれば遠慮なくお伝えください。信頼関係のある美容師なら、「耳大丈夫かな?」という小さな不安も汲み取りながら丁寧に施術してくれるはずですよ。
ここがポイント!
- 美容院ではイヤーキャップ(耳専用のカバー)やコットンで耳を保護し薬剤の侵入を防ぐ
- 薬剤塗布の際はタオルで耳元を押さえるなど、プロは細心の注意を払って施術している
- 過去に耳に入った経験がある場合は事前に美容師に伝えて対策してもらうと安心
- 不安を感じる場合は信頼できる美容師や、安全対策がしっかりしたサロンを選ぶことも大切
よくある質問
Q1. パーマ液が耳に入ったら中耳炎になりますか?
多くの場合、中耳炎(鼓膜の奥の炎症)にはなりません。パーマ液が入って影響を受けるのは鼓膜より外側の外耳道で、起こりうるのは外耳炎です。
ただし耳の中で炎症が起これば痛みや耳だれなど中耳炎と似た症状が出ます。鼓膜に穴が開いている人など特殊なケースを除き、中耳まで薬剤が達することはほとんどありません。
Q2. パーマ液が耳に入ってしまった時は自分で洗い流してもいいですか?
耳の入口を軽くすすぐ程度なら問題ありませんが、無理に水を入れたり耳の奥まで洗浄しようとするのは避けましょう。耳を傾けて液体が自然に出てくるようにし、タオルで拭き取る程度で十分です。
強い違和感や痛みがある場合は自己処置にこだわらず、早めに耳鼻科で適切な処置を受けてください。
Q3. パーマ施術中に液が耳に入らないようにする方法はありますか?
施術前に美容師が行う耳の保護が一番の予防策です。イヤーキャップ(耳カバー)を付けたり、耳の穴に綿を詰めるなどの対策をお願いしましょう。
信頼できる美容師であれば何も言わなくても対応してくれますが、不安なときは「耳に薬剤が入らないようお願いします」と一声かけると良いでしょう。
まとめ
パーマ液が耳に入ったとき、多くは外耳部分で炎症を起こし、痛みや耳だれといった外耳炎の症状につながる可能性があります。
パーマ液が耳に入った直後は慌てず、まず美容師に伝えて適切に対処してもらいましょう。その後、自宅で無理に耳掃除をせず、痛みが出た場合は速やかに耳鼻科を受診することが大切です。
予防策として、美容室では耳カバーや綿での保護をしっかり行うのが基本です。もし施術中に不安を感じたら遠慮せず声をかけ、信頼できる美容師に任せるようにしましょう。正しい知識と対応で、パーマを安全に楽しんでくださいね。


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