ヘアカラー後に髪がキシキシして指通りが悪い、ゴワついてまとまらない、と悩む方は多いのではないでしょうか。
カラー後のキシキシには、薬剤によるダメージや乾燥、ホームケアの方法など、さまざまな要因が影響しています。
この記事では、カラー後に髪がきしむ理由を美容師の視点から詳しく解説し、手触りを改善するためのホームケアやサロンでの処置をご紹介します。
この記事を読んで、キシキシ髪をなめらかにする方法を知り、安心してヘアカラーを楽しみましょう。
この記事でわかること
- カラー後に髪がキシキシする主な原因
- キューティクルの仕組みとpHバランスの重要性
- 自宅でできるホームケアのコツ
- サロンで受けられるトリートメントや処置
- キシキシ髪を防ぐための日常習慣
この記事がおすすめの人
- カラー後の髪の手触りが気になる20~30代の女性
- 自宅でできるケア方法を知りたい方
- サロンでのトリートメントを検討している方
- これからヘアカラーを予定している方
- 髪の健康を保ちながらおしゃれを楽しみたい方
カラー後の髪がキシキシする4つの理由
カラー直後に髪がきしむのは、主に薬剤の化学的な作用によるものと考えられます。
カラー剤には髪内部のメラニンを分解するためのアルカリ剤や過酸化水素が含まれ、髪表面のキューティクルを開いて色素を浸透させます。この過程でキューティクルが損傷しやすくなり、髪の内側のたんぱく質や水分が流出しやすくなるため、指通りが悪くなるのです。
また、ヘアアイロンやドライヤーの熱、紫外線といった日常的なダメージもキューティクルを傷つけ、カラー後のきしみを悪化させます。
キシキシの原因① キューティクルの開閉によるダメージ
アルカリ性のカラー剤はキューティクルを開いて色素を浸透させますが、その際に髪表面が傷つきやすくなります。
キシキシの原因② pHの乱れによる収れん作用
酸性のヘアマニキュアはpHが低いため収れん作用があり、キューティクルが閉じて手触りがキュッとすることがあります。弱酸性からのズレが大きいほど髪が硬く感じます。
キシキシの原因③ 日常ダメージの重なり
熱スタイリングや紫外線などの日常ダメージが蓄積すると、カラー直後の髪はさらにきしみやすくなります。
キシキシの原因④ 誤った洗髪や強い洗浄剤
洗浄力の強いシャンプーや髪をこするような洗い方はキューティクルを傷つけ、きしみを悪化させます。
美容師からのアドバイス
カラー直後は特に髪がデリケートな状態です。アルカリカラーの場合はサロンで薬剤を中和する処理をしてもらい、酸性カラーの場合は収れんを和らげるトリートメントを併用すると良いでしょう。
ここがポイント!
- カラー剤はキューティクルを開いたり閉じたりすることで髪に負担を与える
- アルカリ性でも酸性でもpHバランスが乱れるときしみやすい
- 洗浄力の強いシャンプーや誤った洗髪方法も原因になる
- 紫外線や熱など日常的なダメージの蓄積もきしみを悪化させる
カラー後のキシキシに自分でできるホームケアのコツ
カラー後の髪を守るには、日々のホームケアが欠かせません。特にホームケアで意識するポイントは、次の4つです。
① 予洗いと洗い方
しっかり予洗いをして汚れの大半を落とし、泡で頭皮を洗います。髪同士をこすらないようにしましょう。
髪の汚れの約70%はシャンプー前の予洗いで落ちるため、泡立てた後は髪をこすらず頭皮中心に洗うのがポイントです。
② シャンプー選び
洗浄力の強いラウレス硫酸系のシャンプーはキューティクルを傷めやすいので、アミノ酸系シャンプーなど低刺激タイプを選ぶと良いでしょう。
③ ドライヤーと保護剤
洗髪後は自然乾燥せず、洗い流さないトリートメントやオイルで髪を保護してからドライヤーで乾かしてください。
④ トリートメントとpH調整
週1~2回のヘアマスクで内部に栄養を補給し、弱酸性のリンスやクエン酸リンスでpHを整えます。髪の内外から保湿することで指通りが改善します。
美容師からのアドバイス
シャンプーは頭皮を洗うものであり、髪同士をこすらないことが大切です。アミノ酸系シャンプーや弱酸性のトリートメントを使い、洗髪後はすぐにドライヤーで乾かすようにします。
ここがポイント!
- シャンプー前の予洗いで汚れの大半は落ちる
- 強い洗浄成分のシャンプーよりアミノ酸系を選ぶ
- 洗髪後は自然乾燥せずドライヤーで乾かす
- 弱酸性トリートメントやオイルで保湿とpH調整をする
カラー後のキシキシにはサロンでプロのケアを
カラー後にキシキシする場合、自宅でのケアに加えて、サロンでプロの処置を受けると髪の状態をより早く整えられます。
プロのメンテナンスには、次の4つのメリットがあります。
- カラー後は炭酸泉や酸リンスで残留アルカリを除去し、髪のpHを弱酸性に戻す。酸性カラーの場合も収れんしすぎないよう調整する。
- サロン専用のトリートメントは分子量の異なるケラチンやコラーゲンで髪内部を補修し、外側のキューティクルを整える。ホームケアでは補いきれないダメージを補修できる。
- 根元のみのリタッチで、カラーの頻度を2〜3か月に一度にするなど髪への負担を減らせる。
- ダメージが大きい場合は毛先を少しカットすることで引っかかりが減り、手触りも改善。弱酸性ストレートや髪質改善メニューも取り入れられる。
美容師からのアドバイス
サロンでのトリートメントや中和処理は、ホームケアでは補いきれないダメージを補修します。定期的にプロのチェックを受けて髪質に合った施術やカラーの頻度を調整すると、美しい髪を長く保つことができます。
ここがポイント!
- カラー後はサロンでpHを中和しキューティクルを閉じる処置が有効
- プロのトリートメントは髪内部の栄養補給と補強を同時に行う
- カラーの頻度を調整し根元リタッチを活用する
- ダメージが大きい場合はカットや髪質改善メニューも検討する
カラー後のキシキシを防ぐ!健康な髪を保つ日常習慣
キシキシ髪を防ぎ、カラーを長持ちさせるためには日々の生活習慣も見直す必要があります。
日常習慣のポイントは、次の4つです。
- 食事と睡眠
- 紫外線・塩素対策
- ストレス管理
- 日々のケアの継続
まず栄養バランスの良い食事や十分な睡眠は髪の成長を促し、丈夫な髪を育てます。
紫外線が強い日は帽子やUVカットスプレーで髪を守り、プールや海の塩素・塩分もキューティクルを傷めるため、帰宅後はすぐに洗い流しましょう。
また、ストレスはホルモンバランスの乱れを引き起こし、髪質にも影響するので適度なリラックスを心がけてください。規則正しい生活と丁寧なケアを続けることで、カラー後の髪もしっとりとした艶髪を保てます。
美容師からのアドバイス
カラーだけでなく、生活習慣が髪のコンディションに大きく影響します。紫外線や塩素を避け、食事や睡眠の質を上げることで内側からも美髪を目指しましょう。
ここがポイント!
- 栄養バランスの良い食事と十分な睡眠で健康な髪を育てる
- 紫外線や塩素から髪を守る
- ストレス管理や生活リズムも髪の状態に影響する
- 継続したケアでカラー後の髪をしっとり保つ
カラー後のキシキシに関するよくある質問
Q1. カラー後、当日の夜にシャンプーするとキシキシしますか?
カラー後24時間は色素が定着していないため、当日のシャンプーは避けるのがおすすめです。
どうしても洗いたい場合はお湯だけで軽く流すか、弱酸性で洗浄力のやさしいシャンプーを使用し、トリートメントでしっかり保湿しましょう。
Q2. カラー後に髪がきしむのは何日くらい続きますか?
薬剤の種類や髪の状態によりますが、アルカリ剤や酸性カラーで乱れたpHバランスが整うまでに数日から1週間程度かかることが多いです。
適切なトリートメントやホームケアでキューティクルを整えれば手触りは徐々に改善します。
Q3. カラー後のキシキシを自宅でケアできるシャンプーやトリートメントは?
アミノ酸系や弱酸性のシャンプーを選ぶとキューティクルへの刺激が少なくなります。
トリートメントは内部補修と表面保護の両方ができるものを選び、洗い流さないタイプのオイルやミルクで保湿することをおすすめします。
まとめ
ヘアカラー後に髪がキシキシするのは、薬剤によるキューティクルの開閉やpHバランスの乱れ、洗浄力の強いシャンプー、紫外線・熱などの日常的なダメージが影響しています。
自宅ではアミノ酸系のシャンプーや弱酸性トリートメントを使い、髪をこすらず丁寧に洗ってからすぐにドライヤーで乾かすことがポイントです。
サロンではカラー後の中和処理やトリートメントでキューティクルを整え、髪内部の栄養を補充することができます。また規則正しい生活や紫外線対策も忘れず、内側から健康な髪を育てることが大切です。
この記事からわかる5つのポイント
- カラー剤の影響とpHバランス
アルカリ・酸性カラーともにキューティクルを乱すため、弱酸性に戻すケアが必要。 - シャンプー選びと洗い方
髪をこすらず頭皮中心に洗い、アミノ酸系の低刺激シャンプーを使う。 - ドライヤーと保湿ケア
自然乾燥は避け、洗い流さないトリートメントで保護してからドライヤーを使う。 - サロンでの中和処理とトリートメント
カラー後にpHを整え、髪内部に栄養を補うことでキシミを軽減できる。 - 生活習慣の見直し
食事や睡眠、紫外線対策など日常習慣を整えることで、カラー後も艶やかな髪を維持できる。
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