ヘアカラー後にしばらく経つと、根元の地毛が伸びてプリン髪が気になりますよね。とくに一度染めた髪が10センチ以上伸びると「リタッチだけで大丈夫?全体を染め直した方が良い?」と悩む方が多いものです。
この記事では、10センチのリタッチという長い伸び幅の対応策と、髪を傷めずきれいに仕上げるコツを美容師の立場からわかりやすくご紹介します。
この記事でわかること
- リタッチカラーの基本とできる長さの目安
- 10センチ以上伸びたプリン髪が起こす問題点
- 長いリタッチ幅をきれいに整える方法とメニュー選び
- リタッチで失敗しないための適切な頻度とセルフケア
- サロンに相談するときのポイント
この記事がおすすめの人
- 伸び幅が10センチ以上になったプリン髪に悩んでいる人
- リタッチとフルカラーの違いを知りたい人
- ブリーチ・ハイトーンカラーを維持している人
- 白髪染めやおしゃれ染めの頻度を迷っている人
- 髪へのダメージを抑えながら美しい色をキープしたい人
10センチのリタッチは難しい?
ヘアカラーをした後、根元だけを染め直して全体の色を揃える施術を「リタッチ」と呼びます。
一般的にリタッチとして扱うのは根元2〜3センチ程度の伸び幅で、髪が1か月に約1センチ伸びることから染めてから1.5〜2か月で行うのが目安とされています。この範囲なら薬剤が均一に反応しやすく時間・費用・ダメージの面でもメリットが大きいです。
一方で、10センチもの伸び幅は通常のリタッチの範囲を大きく超えています。サロンの多くは3センチ以内をリタッチの基準とし、それ以上は「フルカラー」や「ダブルカラー」として扱う場合が多くなります。
10センチ伸びてしまうと根元部分が完全に未染毛となり、毛先の色味やダメージレベルと差が大きくなるため、部分染めだけでは綺麗に繋がりません。
リタッチの目安は2〜3センチ(1.5〜2か月)
リタッチが適しているのは、根元の色と毛先の色差が少なく、退色していない場合です。
通常のカラーでは髪が退色し始めるまで約2か月かかり、その頃までに2〜3センチ伸びた根元を染めることで全体のバランスを整えます。ブリーチやハイトーンの場合は退色や根元とのコントラストが早く目立つので1.5〜2か月程度の頻度が推奨されます。
逆に根元が5センチ以上伸びているとリタッチ料金では対応できないサロンが多く、3か月以内に施術するよう案内されることが多いです。
美容師からのアドバイス
リタッチはあくまでメンテナンス目的。根元の伸びが3センチを超えてしまったら、部分染めでは色のつながりや手触りに差が出やすいので早めの来店をおすすめします。
ここがポイント!
- リタッチの対象は2〜3センチ程度が一般的
- 髪は1か月に約1センチ伸びるため1.5〜2か月が目安
- 3センチ以上はフルカラー扱いになることが多い
- ブリーチの場合は退色が早いので特に頻度に注意
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10センチ以上伸びた髪のリタッチは何が問題なの?
根元が10センチ以上伸びると、単に色が違うだけでなく染まり方にもムラが出やすくなります。
毛髪は頭皮に近い部分ほど体温の影響で薬剤の反応が早く、2〜3センチ程度までは均一に色が入りやすいとされています。しかし、それより離れた部分は体温の影響を受けにくく、薬剤の浸透が遅いため同じ時間置いても色の入り方が変わり、俗に「ネモキン」と呼ばれる色ムラが起こりやすくなります。
また、髪は成長とともに表面のキューティクルが摩耗し、ダメージ度合いも変化します。4か月以上放置した根元と褪色した毛先では薬剤の反応が異なり、一度のリタッチでは均一になりにくいのです。
さらに長期間放置すると髪が抜けたり切れたりして境目がジグザグになり、境界線が目立つという指摘もあります。このため10センチの伸び幅はリタッチではなく全体染めが推奨されるのです。
色ムラや傷みが起こる理由
リタッチ幅が広いほど色ムラが出やすいのは、薬剤の作用が均一でないからです。毛先には前回までのカラー剤が残り、根元はバージン毛。薬剤が重なり合う中間部では予想以上に明るくなったり逆に色が入りにくかったりします。
さらに髪は均一に伸びるわけではなく個々の毛の長さがばらつくため、境目が一直線ではなくギザギザになりがち。この状態で部分的に染めるとムラになり、何度もブリーチが必要になって髪への負担が大きくなります。
美容師からのアドバイス
伸び幅が長いときは無理にリタッチせず、全体を染めるかグラデーションなどのデザインを取り入れる方が仕上がりがきれいです。早めに相談して最適な方法を見つけましょう。
ここがポイント!
- 2〜3センチ以上離れると体温の影響が減り薬剤の反応が変わる
- 放置期間が長いと髪のダメージレベルがまちまちになり色ムラが出やすい
- 境目がギザギザになるため綺麗に繋がりにくい
- 無理なリタッチはダメージやムラの原因になる
10センチ伸びたプリン髪をきれいに整える方法
10センチの伸び幅がある場合は通常のリタッチでは対応できないため、全体染めやダブルカラーなどのメニューを検討します。多くのサロンでは、リタッチ料金が根元2〜3センチまでを目安に設定されており、それ以上になるとフルカラーやブリーチ料金になります。
フルカラーとは根元から毛先まで同じ薬剤で染める方法で、色味を統一するのに適しています。ただし毛先が既に明るい場合はダメージを抑えるため薬剤の強さや塗布量を変える必要があります。
また、ハイトーンやブリーチをしている場合は根元部分だけでなく中間部にもブリーチを重ねて色を合わせる「ダブルカラー」が必要になることもあります。
その他にも、根元から毛先にかけて明るさのグラデーションを付けるオンブレやハイライトを入れて境界線をぼかす方法もあります。デザインカラーを取り入れると伸びてきた部分が目立ちにくく、リタッチの頻度を減らせるメリットがあります。ただし施術内容によって時間や料金が変わるため、カウンセリングで髪の状態と希望の色を伝えることが大切です。
リタッチ以外の選択肢
フルカラー(全体染め)
根元から毛先まで均一に染める方法で、色ムラを最小限に抑えられます。退色した毛先もまとめて染め直せるため、3か月に一度程度フルカラーを挟むことが推奨されています。
ダブルカラー
ブリーチを2回行うことで根元と中間部の明るさを均一にし、仕上げにカラー剤で色味を整える方法です。特に白に近いハイトーンを維持したい場合に必要ですが、髪への負担が大きいためケア剤やトリートメントが必須です。
グラデーションカラー・ハイライト
あえて根元の暗さを活かしつつ毛先に向かって明るくすることで、伸びた部分が自然に見えるデザインです。プリン髪を目立たなくしたい方に向いています。
ブリーチのリタッチ料金目安
ブリーチのリタッチ料金は5,000〜7,000円程度、フルブリーチは6,000〜8,000円程度と差が小さいため、長い伸び幅の場合はフルブリーチを提案されるケースも少なくありません。
美容師からのアドバイス
10センチの伸び幅はリタッチではなく全体を染めることが基本。髪の履歴やダメージレベルによって施術方法は変わるため、施術前にしっかり相談して自分に合ったメニューを選びましょう。
ここがポイント!
- 10センチ以上の伸び幅はフルカラーやダブルカラーが基本
- ブリーチリタッチ料金とフルブリーチ料金の差はあまり大きくない
- グラデーションやハイライトで伸びても目立たないデザインも◎
- 施術前に髪の履歴や希望を伝えることが大切
リタッチで失敗しないための頻度とケア
リタッチの頻度は髪の伸びる速度や染料の種類によって異なります。通常カラーの場合、根元が2〜3センチ伸びる1.5〜2か月程度でリタッチするのが髪への負担が少なく費用面でも効率的です。
白髪染めは白髪が目立ちやすいため3週間〜1か月でのリタッチが理想ですが、一方で、ブリーチやハイトーンは退色と根元の黒髪とのコントラストが強いため、1ヶ月〜1ヶ月半でリタッチが必要になるケースが多くなります。
ただし、リタッチの頻度が早すぎると髪や頭皮への負担が大きくなるため、最低でも1か月は空けましょう。逆に4か月以上放置すると境目がジグザグになり、リタッチ料金での施術が難しくなります。
また、髪をきれいに保つためには自宅でのケアも重要です。カラーケア用のシャンプーやトリートメントで色持ちを良くし、熱いお湯や高温のヘアアイロンは控えましょう。紫外線対策や保湿も色落ち防止に有効です。
リタッチで失敗しないために
① スケジュールを決めて計画的にサロンへ
伸び幅が3センチを超える前にサロン予約を入れておくと、ムラなくリタッチできます。
② カラーケア用品で退色を防ぐ
色素の流出を抑えるシャンプーやトリートメントを使い、髪と頭皮の乾燥を防ぎます。
③ 紫外線や熱から髪を守る
帽子やUVスプレーで紫外線を防ぎ、ヘアアイロンは低温で短時間にします。
④ セルフカラーのリスクを理解する
市販薬でのセルフリタッチは塗布ムラが起こりやすく、ダメージが強く出ることがあるので注意しましょう。
美容師からのアドバイス
美しい色を長持ちさせるにはリタッチだけでなくホームケアも欠かせません。カラー専用のシャンプーやトリートメントで日々の退色を抑え、紫外線や熱から守ることで次回のリタッチまで髪色を楽しめます。
ここがポイント!
- 通常カラーは1.5〜2か月、ブリーチは1〜1.5か月、白髪染めは3週間〜1か月が目安
- 4か月以上放置するとリタッチではなく全体染めが必要になる
- ホームケアと紫外線対策で色持ちが改善
- セルフリタッチはムラやダメージのリスクが高い
10cmのリタッチに関するFAQ
Q1. リタッチできる長さは何センチまで?
一般的にリタッチとして対応できるのは根元2〜3センチまでで、髪が1ヶ月に約1センチ伸びることから1.5〜2ヶ月でサロンに行くのが目安です。これを超えると薬剤が均一に反応しにくく、サロンによってはフルカラー扱いとなることが多いので早めの予約をおすすめします。
Q2. 根元が10センチ伸びた状態でもリタッチ料金でお願いできる?
10センチの伸び幅はリタッチの基準を大きく超えているため、多くのサロンではダブルカラーやフルカラーとして扱われます。リタッチ料金との差は施術範囲によるもので、長い伸び幅を無理に部分染めするとムラやダメージの原因になるので、全体を染め直すかデザインカラーを検討しましょう。
Q3. リタッチまでの間にプリン髪を目立たなくする方法は?
伸び幅が気になる場合は、分け目をジグザグに変える、ハーフアップやローポニーなどで根元を隠すなどのヘアアレンジが有効です。また、ハイライトやグラデーションカラーを取り入れて境目をぼかすと伸びてきた部分が目立ちにくくなります。
一時的にカラー用スプレーやコンシーラーを使う方法もありますが、毎日のシャンプーで落とすことを忘れずに。
まとめ
ヘアカラー後に根元が10センチ以上伸びると、通常のリタッチでは均一に染めることが難しく、色ムラやダメージの原因になります。
髪は1か月に約1センチ伸びるので、一般的なリタッチは2〜3センチまでを目安に1.5〜2ヶ月で行うのが理想です。
それ以上放置した場合は全体染めやダブルカラー、グラデーションなど別の方法で対応することが大切。ホームケアと適切な頻度でのメンテナンスを心がければ、プリン髪に悩まされずきれいな髪色を保てます。
この記事からわかる5つのポイント
- リタッチは根元2〜3センチが基本 – 髪は1か月に約1センチ伸びるため、1.5〜2か月を目安にサロンへ。
- 10センチの伸び幅はリタッチ対象外 – 多くのサロンではフルカラーやダブルカラー扱い。
- 長期間放置すると色ムラとダメージの原因に – 体温や髪のダメージ差により薬剤の反応が変わる。
- 解決策は全体染めやデザインカラー – フルカラーやグラデーションで自然な仕上がりに。
- 計画的な頻度とホームケアが重要 – 通常カラーは1.5〜2か月、ブリーチは1〜1.5か月、白髪染めは3週間〜1か月が目安。
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