せっかく楽しみにしていたパーマなのに「失敗かも?」と思ったらショックですよね。希望よりも強くかかりすぎたり、仕上がりがイメージと違って戸惑っている方も多いでしょう。
なんとか直したい一心で、真っ先に「ストレートアイロンで伸ばせないか?」と考える方もいるかもしれません。
この記事では、パーマ失敗とストレートアイロンによる応急処置の是非について美容師の視点から詳しく解説します。アイロンを使う際の正しい方法と注意点、プロに相談すべきケースなどを知ることで、失敗したパーマへの不安を解消しましょう。
この記事でわかること
- パーマをアイロンで伸ばすことは有効か?メリット・デメリット
- ストレートアイロンでパーマを一時的に直す正しい方法
- アイロン使用時に注意すべきポイント(髪への負担など)
- パーマが失敗したとき美容室でお直しをお願いするべきケース
- 失敗したパーマへの向き合い方と髪を傷めない対処法
パーマ失敗をアイロンで直せる?その効果とリスク
パーマの仕上がりに納得がいかないとき、自宅にあるストレートアイロンで何とか直せないかと考える方は少なくありません。
確かにアイロンで髪を挟んで伸ばせば、一時的にはストレートの見た目にできます。しかし、美容師の立場から言えばパーマをアイロンで無理に落とすのは基本NG。なぜなら、アイロンの熱ではパーマの根本的な部分までは元に戻せないからです。
パーマは薬剤で髪内部の結合を組み替えてカールを定着させています。その結合を熱だけで元通りにすることはできず、アイロンでできるのは「見かけ上まっすぐにする」ことだけなのです。
アイロンで直す効果はある?
正しい方法で最小限にとどめれば応急処置として有効な場合もあります。実際、軽く1回アイロンを通すだけでも、表面の強いカール感が和らぎ整った印象にはなります。
アイロンで直すリスク
注意したいのは、アイロンで無理に何度も伸ばそうとすると髪に大きなダメージを与えてしまう点です。
高温の熱を繰り返し当てれば髪のタンパク質が変性し、内部構造が壊れてしまいます。結果として髪がボロボロになり、ハリや弾力を失ってパーマが維持できなくなるほど傷んでしまうのです。
これは一見パーマが取れたように感じるかもしれませんが、実態は髪を傷めつけて無理やりカールを持たなくさせているだけで、とてもおすすめできる方法ではありません。最悪の場合、深刻な熱ダメージを受けた髪は二度とパーマがかからない状態になる危険性すらあります。
アイロンでパーマは完全に落ちない理由
パーマが一度かかった髪は、内部の結合が組み替えられてカールが記憶されています。ストレートアイロンは髪を一時的に平らに整えることはできますが、シャンプーで濡らせば元のカールが戻ってきてしまいます。
つまり、アイロンはパーマを「一瞬だけ伸ばす」ことはできても「根本から無かったことにする」ことはできないのです。強い熱で髪を傷めれば無理にカールは落ちますが、それは髪自体が壊れている状態なので決して本質的な解決ではありません。
パーマを完全に落とすには、結合を再度組み替える専門的な施術(パーマ落としや縮毛矯正など)が必要になります。アイロンはあくまでその場しのぎの手段だと理解しておきましょう。
美容師からのアドバイス
パーマが思ったより強くかかり過ぎてしまった場合、まずは慌てず落ち着いて対処しましょう。アイロンで無理に伸ばそうとするのは最終手段です。髪への負担が大きいため、本当に困ったときだけ一度だけ試すようにしてくださいね。
ここがポイント!
- ストレートアイロンでパーマを伸ばしても一時的な効果しかない(洗えば元に戻る)
- アイロンの熱ではパーマの内部結合は元に戻らないため、根本解決にはならない
- 強い熱で無理に伸ばすと髪が著しく傷み、かえって状態が悪化する危険がある
- どうしても直したい場合のみ応急処置としてアイロンを使用し、乱用しないこと
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パーマ失敗時にストレートアイロンで伸ばす方法

「どうしてもこのクルクルを何とかしたい!」という場合、自宅でストレートアイロンを使ってパーマを緩めること自体は可能です。ただし自己流でやると髪を傷めるリスクが高いので、正しい手順で最小限にとどめることが大切です。
まず、施術当日はアイロンを避けましょう。パーマ直後は髪の結合が不安定なため、1〜2日様子を見るのがおすすめです。その後、どうしてもカールが強すぎて気になる場合にのみ、以下の方法で応急的に伸ばしてみてください。
アイロンによる応急処置の仕方
- 髪をしっかり乾かす(濡れた状態でのアイロンはNG)
- ブロッキングして、髪を細かく分ける
- アイロン温度は160℃前後、1回だけすっと通す
- 強く挟みすぎたり、何度も繰り返さない
- 伸ばした後はスタイリング剤やスプレーで固定する
このように、1日1回、軽く通すだけに留めるのがダメージを抑えるポイント。それでも理想のスタイルに戻らない場合は、美容室での調整を検討しましょう。
アイロンを使う際の注意点
- 必ず乾いた髪に使用する
- 高温・高圧は避け、1カ所につき1回だけ通す
- 無理な力で挟まない、引っ張らない
- 伸びきらなくても重ねがけしないこと
美容師からのアドバイス
アイロンで伸ばすときは焦らず丁寧に。一度で仕上がらなくてもOKです。髪に優しい温度で、やりすぎないように気をつけましょう。
ここがポイント!
- 乾いた髪にのみ使用する(濡れた状態はNG)
- アイロンは160℃前後、1日1回のみを目安に
- 重ねがけ厳禁!ダメージ悪化の原因になる
- スタイリング剤で形をしっかりキープする
パーマ失敗後のベストな対処法とは?

アイロンでの応急処置がうまくいかない、あるいは髪へのダメージが不安な場合は、美容室への相談が一番の解決策です。
多くのサロンでは、施術後1週間前後は無料でお直し対応してくれるケースが多いです。「強すぎた」「思っていたのと違う」など遠慮せずにまず連絡してみましょう。特に、パーマを少し緩めるだけなら「パーマ落とし」という弱い薬剤で数分かける施術で対応できることもあります。
一方で、完全にストレートに戻したい、あるいはチリチリに傷んでしまった「ビビリ毛」状態の方は、自己判断で縮毛矯正などをかけるのは危険です。髪の状態を見ながら、美容師と相談して慎重に進める必要があります。
また、時間が経つと自然にカールが緩むこともあります。特に「ちょっと強すぎたかな?」程度であれば、1週間ほど様子を見るのも選択肢のひとつ。日々のシャンプーやスタイリングでなじんでくるケースも多いです。
美容室に相談するメリット
- 無料お直し期間を活用できる場合がある
- 弱い薬剤で優しくパーマを落とせるケースも
- 髪の状態に合った安全な施術を提案してくれる
- 自己流の対処よりもリスクが低く確実
美容師からのアドバイス
失敗したときほど、美容師に相談することが大切。自己判断で無理な施術をせず、プロに任せることで髪を守れますよ。
ここがポイント!
- 美容室に早めに連絡するのが◎(お直し対応可)
- 「パーマ落とし」なら短時間・低ダメージで直せることも
- ビビリ毛など深刻なダメージは自分で直さないこと
- 時間経過でカールがなじむ場合もあるため様子見も選択肢
よくある質問
Q1. パーマが失敗したらストレートアイロンで直しても大丈夫?
一時的な応急処置として1回だけ軽く伸ばす程度なら可能です。ただし、完全にパーマを落とすことはできませんし、繰り返すと髪が傷むので注意が必要です。
Q2. パーマがかかり過ぎたとき、美容室で無料で直してもらえますか?
多くの美容室では施術後1週間以内であれば無料でお直し対応をしてくれるケースがあります。まずは早めに相談してみましょう。
Q3. 失敗したパーマを縮毛矯正で戻すのはアリ?
髪への負担が非常に大きくなるため、パーマ直後の縮毛矯正はおすすめできません。髪の状態に応じて美容師と相談するのがベストです。
まとめ
パーマに失敗したと感じたときは、まずは落ち着いて対処することが大切です。
ストレートアイロンでの応急処置は、あくまで一時的な見た目の調整にとどめましょう。無理なアイロンや薬剤の重ね使いは、髪をさらに傷めてしまう原因になります。
根本的に直したい場合は、美容室でのパーマ落としやスタイル調整を検討してください。無料お直し期間内であれば負担なく対応してもらえることもありますし、時間が経てば自然にパーマが落ち着いてくることもあります。
大切なのは「髪の状態を悪化させないこと」。自己判断ではなく、美容師に相談することで最善の方法を見つけることができるはずです。
 
  
  
  
  

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